水モノに頼った経営

不動産と株という水モノに頼った経営は、バブル崩壊によって案の定、苦境に立たされることになる。九一年夏には、グループが抱える資産のうち、約一千五百億円の有価証券を三年間で三分の一にまで減らし、同時に不動産も二千二百億円分を売却していくという「再建三カ年計画」を打ち出したものの、この自力再建策もわずか半年足らずで頓挫。九二年二月にメインバンクの三井信託銀行ほか主力四行に主導権を握られる形で、元利返済猶予と金利減免を骨子としたいわゆる「新三カ年計画」が作成されるに至り、ついに同グループも銀行団の軍門に下ることになったわけだ。とくに、マンション分譲業務を第一不動産から移管され、グループの主力となった第一コーポレーションは、店頭公開企業とはいえまさに瀕死の状態にある。いまだ六千億円近い借入金を背負っているうえに、約四千億円の貸付け残高のうち、三○~四○%が不良債権化、有価証券や不動産売却も当然のことながら思うように進んでいないことから、九三年三月期決算では税引赤字が約四十億円。これで累積赤字は二百億円近くに達するという惨濃たるもの。国内外の不動産はいうにおよばず、保有株式を売却しようにも現在の低迷したままの株式市場では、膨大な売却損を被るのみ。なんら立直りの足がかりさえつかめないまま、メインの三井信託銀行とともに手をこまねいているしかないというのがまぎれもない現状なのである。さて、最後はいわずと知れたバブルの申し子的な存在ともいえる秀和(S)。